ドイツの秋の飲み物・Federweißer

Herbst in Göttingenついこの間まで夏だと思っていたのに、Göttingen(ゲッティンゲン)も気付けばすっかり秋深くなっていました。数日前には初雪も降り、もう冬と言ってもよいくらいの寒さです。

とはいえ、木々はまだ紅葉しています。
こちらの紅葉は日本とは違い、真っ赤な紅葉や黄色いイチョウはあまり見掛けませんが、ツタや楓の仲間の葉が、陽の当たるところから順番に紅色に変わっていく様子は本当に美しいものです。

Herbst in Göttingen
Hokkaidoスーパーには、かぼちゃも並ぶようになりました。
Hokkaido という名のオレンジ色のかぼちゃ(右写真)を見掛けるのですが、これは間違いなく『北海道』から名付けられたものでしょう。
小耳に挟んだところによれば、本来この Hokkaido は日本のかぼちゃと同様に緑色で、収穫を遅くするとこのような色になるそうです。ドイツでは緑色よりもオレンジ色のかぼちゃのほうが受けが良いので、敢えてそうしているのだとか。

Federweißerかぼちゃがトレードマークのハロウィン以外にも、ドイツにはこの季節だけのお楽しみがあります。それは『Federweißer(フェーダーヴァイザー)』。
これはワインになる前の段階の、まだ発酵途中のアルコール飲料です。ワインと違うのは、発泡していること、若干濁っていること、そして甘くて口当たりがよいこと。
日本でもワインの産地として有名な勝沼を訪れたときに、『若ワイン』というものを樽から飲ませてもらったことがありますが、たぶんあれと同じものでしょう。

他の農作物と同じように、フェーダーヴァイザーもはしりの頃はイタリア産のものが店頭に並び、そのうち産地が北上してやがてドイツ産のものを見掛けるようになります。
左写真はイタリア産の白、右下写真はドイツ産の赤。どちらの産地のものも、赤白両方あります。
Federweißer店頭に並べられている瓶は、蓋が完全に閉まっていません。中がまだ発酵途中なので、きっちり閉めておくと破裂してしまうからです。
普段私は専ら自転車で街を走り回っていますが、フェーダーヴァイザーを買って倒さないように持って帰るのには、ちょっとした苦労がいります。

左下写真は、去年 Dresden(ドレスデン)の Markt(マルクト:市場)で飲んだ、サクランボのフェーダーヴァイザー……のはずです。
ゲッティンゲンに住むドイツ人の友人に聞いたら、「ブドウ以外のフェーダーヴァイザーなんて、聞いたことない」とのこと。私が飲んだあれは、幻だったんでしょうか。少し自信がなくなりましたが。

Federweißer aus Kirschドイツでは、ブドウ以外にもリンゴやサクランボを原料としたワインも飲まれているので、それらのフェーダーヴァイザーもあってよいはずなのですが、少なくともゲッティンゲンでは見掛けたことがありません。

フェーダーヴァイザーを味わったら、あとはクリスマスまでお楽しみはナシ。脂ののった旬の魚介類もないし、寒くて秋の行楽どころでもなくなります。
ドイツの秋は日本人にとっては寒いせいか、あっという間に冬になってしまう気がします。ドイツ人に言わせると「ちゃんと3ヶ月間ある」とのことですが、とてもそんな風には感じません。
寒くて暗ーいドイツの本格的な冬は、もうすぐそこまで来ています。