スポーツは観るよりもやるほうがだんぜん楽しい、という考えを覆されたのは、随分前にシカゴでChicago Bullsの試合を見たときでした。バスケットボールなので当然かもしれませんが試合の展開が早く、観客を楽しませようとする仕掛けもいろいろと用意されていて飽きることがない。
それ以来、スポーツを生で観戦することに興味を持つようにはなったものの、マルメで何のスポーツが観戦できるのかは特に気にせずにいました。
そんなある日、「アイスホッケー観に行かない?」とアメリカ人のAさんが誘ってくれました。ああ、そのスポーツがありました、寒い国だからこそのスポーツが!
Aさんの話によるとこの日の試合は、地元チームである『Malmö Redhawks』がプレイオフに 出られるかどうかが決まる重要な一戦なんだとか。
相手は『IK Oskarshamn』。その名のとおりOskarshamn(オスカーシュハムン)という街のチームです。
当日、直接 Malmö Arena へチケットを買いに行くと、既にたくさんの人が並んでいます。そんなに人気があるのにチケット買えるかな?と心配でしたが、窓口で「ゴール裏の一番安い椅子席で」と言うとあっさり出てきました。
買ったのは150クローナ(約2000円)のチケット。立ち見席はもっと安かったようですが実際に観客席へ行ってみると、そちらは地元サポーターなど熱い観戦者が大半を占めていたようです。
場内が暗くなりスポットライトを浴びた選手達が紹介された後、いよいよ試合開始。
アイスホッケーのことはほとんど知りませんでしたが、5人のフィールドプレイヤー+ゴールキーパーの6人体制で、20分 × 3ピリオドで1ゲームなんですね。
たまに手でパック(ボールにあたるもの)に触る人がいても、全然とがめられずに試合は進んでいきます。「?」と思いAさんに聞いてみると、パックに触っても持たなければ(握らなければ)反則にならないんだそうです。
さすがに選手同士が故意にぶつかったり喧嘩になったりすると、それは反則。反則をとられた選手はひとりだけベンチとは逆サイドの場外に数分間出され、孤独を感じながら反省(?)しなければなりません。
Aさんによると、アメリカでのアイスホッケーの試合のほうがもっと衝突(や、たぶん喧嘩)が多くて激しいという話。選手との契約金もスウェーデンより多いらしく、アメリカのチームに移籍するスウェーデン選手も結構いるんだそうです。
試合とはあまり関係ない話ですが、私が面白いと感じたのは、選手交代の様子。
試合をするのは6人でも出番を待つ選手はたくさんいて、交代のタイミングが来るとまるで蜘蛛の子を散らすかのようにワラワラと複数の交代選手がフィールドに出てきます。しかもそのタイミングがいつなのかよくわからない。
もうひとつ、選手が使っているスティックが折れてリンク上に落ちていても、そのまま試合が進むのも不思議でした。
かなり時間が経っても誰も拾わないし(たぶん審判が片付けることになっているんだと思いますが)、スティックが折れてしまった選手はその後どうやって試合を続けていたのかもよくわかりませんでした。
パワープレイ(相手チームの選手が反則をとられて場外へ出され、人数が減った状態での試合)だっていうのに相手チームに点を入れられたりして危ういシーンもありましたが、試合の結果は5対3でMalmö Redhawksの勝ち。
地元サポーターの皆さんも、プロ野球の外野席かJリーグのサポーターの応援と同じように鳴りものを鳴らすわ、歌を歌うわで大喜び。
よい試合でよかったーと思いながらよくよくパンフレットを見てみると、、二部リーグなんじゃん。どおりで試合20分前でもチケットがすんなり買えたわけだ。
がんばんなきゃ、Malmö Redhawks!
チームマスコットのホークス君(仮名)も、観客席でフツーに観戦してる場合じゃなかったんじゃないの?
仕事しなきゃ!
ふつーに客席で観戦してるホークス君に笑いました、、、
まわりの子ども達からもあんまり気にされていない、、仕事放棄しすぎですよね(笑)