ナショナルチームがやってきた!

マルメにある私が通う道場・Enighet Kendo へスウェーデン・ナショナルチームが合宿にきたのは、11月半ばのこと。年に数回、スウェーデン各地の道場を回って合同稽古をするのだそうです。
それにしても、スウェーデンの代表選手ですよ! 日本でだって代表選手にお目にかかったことなどないのに、私がスウェーデンに来てからわずか1ヶ月ほどでいきなりこんな機会があるとは驚きました。

Kendo National Team

Kendo National Team
さらに驚いたことに、ナショナルチームの監督は日本人女性でした。『剣道』なんですから日本人がいたっておかしくないのに、当日まで全く予想していなかった私。

監督である佐藤公美さん(下写真・右端、四枚目写真・手前の後ろ姿)は、スウェーデンに来て15年経つという大ベテラン。スウェーデン語はネイティブ並み、言うまでもないことですが剣道ももちろん一流で、現在六段。
公美さんの道着姿からは体育会系オーラが醸し出されており、最初はちょっとビビっていたのですが……それは杞憂に終わりました。公美さんはとっても気さくで明るい性格の監督さん。新参者の私にも感じよく話しかけてくださるのでした。

さて、普段の Enighet Kendo の稽古と同じように、この日も道場内のランニングから始まりました。が、いつもより参加人数が多いせいか時間がだいぶ長い。
軽く走って体を温めて、ということなんでしょうが、この時点で私はかなりヘロヘロに。「イーチ、ニー、イチ、ニ…」の掛け声もままなりません。

Kendo National Team

準備体操が終わると公美さんの号令で、素振り、打ち込みへと進んでいきます。普段 Enighet Kendo で行っている稽古と同様に、基礎を大切にした構成で、面をつけてからも打ち込みや攻めの練習をみっちりとやります。そして最後に地稽古。

Kendo National Team

Kendo National Teamなんとナショナルチームのメンバーは、稽古が終わると、次は体を鍛えるためにジムへと向かって行きました。どんだけ体力あるんだ、、

合宿日程の後半には練習試合も。もちろん私はタジタジでした。挙げ句の果てには場外反則2回で1本とられるという失態をやらかして、終了(苦笑)
注:写真は私ではありません

ナショナルチームとの稽古が貴重な体験であったのはもちろんですが、私が感動したのは監督である公美さんの様子。
自らも稽古に参加し、その間に流暢なスウェーデン語で指導を入れながらも、皆がやる気をなくさないように雰囲気を盛り上げる。その貫禄と余裕ある監督ぶりに、私は惚れ惚れといたしました。日本人女性が、まさに日本人が担うべきポジションで活躍している現場を、スウェーデンで目の当たりにできるとは!
「この監督じゃあ、ナショナルチームのいかついメンバー達もついて行きたくなるよなあ。。」
興奮の3日間はあっという間に過ぎて行きました。

「スポンサーがついているわけではないので、実は、合宿する度に足が出ちゃうんですよ」とは公美さんの言。
この合宿は単なる合同稽古というよりも、スウェーデン剣道界を盛り上げるのに一役も二役も買っていると思うんですよね。例えば、普段の稽古では顔も見たことのなかった Enighet Kendo のメンバーも、この日はナショナルチームと稽古ができるとあってたくさん参加していました。それなのに。

日本政府もしくはスウェーデンに縁のある日本企業あたりが資金面をフォローしたら、イメージアップにも繋がるのになあ、と思いますが……ひとついかがでしょう、日本の皆さま。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>