南端 Malmöから北端 Kirunaへ:Jukkasjärvi 編

Kiruna(キルナ)から路線バスに乗って30分ほど行くと、Jukkasjärvi(ユッカスヤルビ)に着きます(行き方はキルナのツーリストインフォメーションで教えてくれます)。
ここで見てみたいものがありました。それは Jukkasjärvi kyrka(ユッカスヤルビ教会)。

Jukkasjärvi kyrka

この教会は Kiruna Kyrka(キルナ教会)と同じく木造建築ですが、ラップランドで最も古くて1607〜1608年にかけて建てられたもの。元々ラップランドに住んでいたサーミ族に、初めてキリスト教がもたらされたのと同じ頃です。

Jukkasjärvi kyrka

とても小さいけれど、味のある教会です。正面に掲げられている絵は、木を彫って彩色してある造り。サーミ族にキリスト教が布教されて幸せになった、という内容が描かれているようです。

教会を出た後、隣にある Sámi Siida (サーミシーダ=サーミ村)で3頭ばかりいたトナカイとご対面。でもユッカスヤルビはキルナよりさらに寒くて、ゆっくり見学する余裕もなく…施設内のカフェで暖まることにしました。まだ午前中だというのに、この空、この寒さ……!

Jukkasjärvi sámi siida

この日のもう一つの目的は、日本でも有名な Ice Hotel を見に行くことでした。Ice Hotel がユッカスヤルビにあることは、キルナに行くまで知らなかったんですが(笑)
ところがカフェで出会った日本人の方によると、Ice Hotel は見学だけでもなんと4、5千円とられるらしいという話。えー!?Jukkasjärvi sámi siida

しばらくして、カフェに来たカップルが Ice Hotel のスキーウェアを着ていたので話しかけてみると、ドイツからの旅行客で、今晩 Ice Hotel に泊まる予定だという。さっき見学してきたばかりのようで、客室の写真を見せてくれました。

「15の部屋があって、全部違うテーマで作られているのよ。」写真を見ると、いろんなインテリアがあってなかなか素敵です。…ただし、全て氷。
その方の話では、Ice Hotel の中は-5℃なんだとか。写真では氷のベッドの上にトナカイの毛皮がペラッと乗っているだけ。眠れるのか??

念のため見学料金のことを聞いてみると「見学はすごく高いけど、タダで見られる場所もあるわよ」と教えてくれました。「氷じゃなくて普通の建物だったけど、レストランもある」という情報も。一度は行く気が失せていましたが、気を取り直して行ってみることにしました。

Jukkasjärvi

カフェから Ice Hotel までは900mほど。たったそれだけの行程で、かすかに生死が頭をよぎりましたね…とにかく寒い。。風が吹くとさらに冷たくて、絶対に-30℃以下だったはず。
気合いだけで歩き、ようやく『普通の建物』の Ice Hotel Restaurant にたどり着きました。
ここもバカ高いんじゃないかと危ぶんでいましたが、たしか1人120クローナ(約1600円)のランチバイキングでした。スモークサーモンなどもあって、悪くなかったですよ。暖もとれたし。

生き返ったところで、道を挟んでレストランの向かいにあるIce Hotel へ。
入り口付近にレセプションがありました。でもこれは、氷じゃなくて普通の建物。Ice Hotelには『Cold Accommodation』(冷たい宿舎)と『Warm Accommodation』(暖かい宿舎)があるらしいのですが、どうも冷たいほうは別棟のようです。

敷地の奥へ入って行くと、、ありました、かまぼこ型の氷の建物が。

Ice hotel
Ice hotel想像していたよりもいけてない外観。。ほんとうにここがそうなのか半信半疑で中へ入ってみると、そこが冷たいほうのレセプションでした。氷に囲まれた-5℃の空間なんですが、-30℃以下(予想)の外から入ってくると暖かく感じてしまうから不思議です。

受付の方が、レセプションの隣にある Ice Barと向かいにある Ice Church は自由に見学できる、と教えてくれたので、早速 Ice Bar から行ってみました。

Ice hotel

Ice church氷の造形だけでなく照明もうまく使われていて確かにきれい。でも、ここまでの道程でさんざん寒さにやられていたので飲み物を飲む気にもなれず、そそくさとIce Churchへ。

こちらはまた真っ白な雪と氷が教会の雰囲気に合っていて、素敵でした。
Ice Hotel では結婚式もできるそうなんですが、そういうときにここを使うんでしょうね。でも参列するのはたぶん無理。だって、椅子が氷だから、、(汗)

午後3時20分発のキルナ行きバスに乗るため外へ出ると、辺りはもう真っ暗でした。
バス停からふと正面を見ると、普通の建物(右下写真。もしかしたらこちらが Ice Hotel の『暖かい宿舎』なのかもしれません)Ice hotelも並んでいて、見るからに暖かそうな光が漏れています。中にいる人も何だか幸せそう。。

私だったら『暖かい宿舎』に泊まって、たまに Ice Bar で一杯やる、っていうくらいが丁度よいかもしれません。『冷たい宿舎』に泊まるのも興味深くはあるけれど、冬のユッカスヤルビに行くだけで寒さは十分すぎるほど体感できたから(苦笑)

 

南端 Malmöから北端 Kirunaへ:Jukkasjärvi 編」への6件のフィードバック

  1. Mater Chronus

    私も泊まるなら『Warm Accommodation』(暖かい宿舎)でないと無理そう(*_*)
    -5℃の『Cold Accommodation』(冷たい宿舎)に泊まる人っていらっしゃったんですか?
    冷え性の私が泊まったら、同化して体が-5℃になりそう…考えただけでも恐ろしい(゜゜;)

    返信
    1. masblo 投稿作成者

      カフェで会ったドイツ人カップルは冷たいほうにも泊まると言ってましたよ(汗)
      Ice Hotelのサイトによると、冷たい宿舎では寝袋に入って寝るみたいです。。「長袖長ズボンの下着と帽子をつけて寝ることをお勧めします」「トイレは暖かい建物(別棟)にあるので、(夜中に行きたくならないように)寝る前にはコーヒーをたくさん飲まないこと」なんて書いてありました、、

      返信
  2. Mater Chronus

    何事もチャレンジしたいタイプですが…
    How to sleep well in minus degrees
    マイナス度数で寝る方法
    これは、ご遠慮したいですね(((^^;)

    返信
    1. masblo 投稿作成者

      どうやってもsleep wellなんてできないと思うんだけど…(笑)

      返信
  3. mariko

    おもしろいですねー
    旭川の私の部屋は、ストーブ付けてなかったら冷たい宿舎の方に近いと思われます。
    スウェーデンまでは無理という方、ぜひチャレンジしに来て下さい!

    それから私、昔からオーロラにとっても興味があるんですよ。
    masbloさん、ポヤポヤのオーロラでも実際に見ることができてラッキーでしたね。
    やっぱりオーロラは簡単には見られないんですねー。

    返信
    1. masblo 投稿作成者

      旭川の気温を今ウェブでチェックしたら、ちょうど-5℃でした。まさに冷たい宿舎と同じですねー。屋外でテントでも張って寝たら、国内でも体験できちゃいますね(笑)
      このサイトによると、北海道でもオーロラが観測できるかも、なんて書いてありますよ(マップをクリックすると拡大されます)!

      返信

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