日本では当然のように飲んでいた緑茶も、こちらでは飲む機会があまりありません。
何を血迷ったか日本からの荷物に急須は入っていたのに、肝心のお茶っぱは少ししかないため、大事にしすぎて飲んでいない始末。マルメにある茶葉専門店にも緑茶は売られているようですが、聞いたところによるとスウェーデンに入ってくるのは、日本ではなく中国の緑茶が多いようです。
ところが侮るなかれ。
マルメで知り合った Per Oscar Brekell(オスカル・ブレケル)さんは、日本人以上に日本茶を知るスウェーデン人。日本まで出向いてお茶の産地を訪ね歩いたり、日本茶に関する講座を受講するなどしたのだそうです。4月には『日本茶アドバイザー』の資格が授与される予定。
オスカルさんが緑茶に興味を持つようになったのは高校生の頃で、日本や中国のお茶をいろいろと試してみて夢中になっていったそうです。
そんな中、5年程前にある日本人から『日本茶インストラクター講座』のことを聞いて『日本茶の専門家』になることを決め、スウェーデン国立ルンド大学の日本語科に入ることにしたという話。人生、何がきっかけになるかわかりません。
現在はスウェーデンの人々に日本茶を知ってもらおうと、マルメで活躍中です。お茶に関するご自身のブログもあります。
私がオスカルさんとお会いしたのは、彼が日本茶の実演をしていたマルメのとある会場。
「緑茶を作る場合、普通はまずお茶の葉を蒸すんですけど、中には釜煎りするものもあります。」
とても流暢な日本語で、私が知らなかったことを次々と教えてくれます。
オスカルさんの前にきれいに並べられた茶葉の中には、お茶というよりも昆布や青のりにしか見えないものもありますが、、
「これ(下写真:下段右から二番目)は『碁石茶』といって、高知県のものです。お茶の葉を蒸した後、カビをつけて発酵させるんです。中国のプーアール茶と同じ作り方ですね。」
これ、立派なお茶なんですね。何十年も日本人やっているのに、日本茶についてスウェーデンの方に教えていただくとは! いや、こんなにも知らなかった自分に驚いた!
「この煎茶(下写真:上段右端)は水出しすると、味と香りが爆発します。水出しだと淹れるのにちょっと時間がかかるんですけど。」
と説明しながら、見るからに高級そうな茶葉を急須に移します。
オスカルさんが実演しくれたのは、『すすり茶』というふたのない急須(写真上部にある赤茶色の器)でお茶を淹れる方法。
予め浄水器にかけられた水を高く掲げ、水差しに注ぎ入れます。
「こうすると水に空気が混ざって、お茶がおいしくなるんです。」
その水を茶葉の入った急須に注ぎ、しばらく置いてから茶碗へ。
心して一服いただくと、たしかに出汁のような濃い〜味と香りが口の中でバクハツ。今までに経験したことのない、最も贅沢な煎茶でした。
「東京だったら、表参道にいいお店がありますよ。」
オスカルさんお勧めの日本茶店まで教えてくれました。帰国したら行ってみることにします。
スウェーデンには凄い方がいらっしゃるんですね!
日本人の何%がこんな知識を持っているんでしょう?
表参道のお店に行ったら、また感想を聞かせて下さいね。
日本茶って当たり前のものすぎて、それ以上知ろうと思ったこともありませんでしたが、スウェーデンで勉強させてもらいました。
ペットボトルのお茶で満足してちゃダメですね、もっと知らないと!
味と香りが爆発!ってすごいですね(^_-)
オスカルさんのブログも拝見しました♪
よいお茶をよい淹れ方で淹れると、本当に美味しいです。
オスカルさんのブログ、私もgoogle翻訳を頼りに拝読しました。スウェーデン語で書いてあるとは思えないほど、日本茶のことが詳しく書かれていますよね!
いや~、世の中にはこんな人もいるんですね。
日本茶について専門的な知識を持った外国人!
日本人のぼくにとってお茶は2種類しかありません。
つまり、高いお茶と安いお茶・・・。
碁石茶など見たことも聞いたこともありませんでした。
ネットで検索すると確かにありますね。
それにしても、緑茶に夢中になる高校生って、やっぱり変ってませんか。
変人、奇人が世の中を変えていく・・・。
オスカル氏の風貌がごく普通の青年なので、いよいよスゴイなあと・・・。
表参道は遠いので、神戸あたりにいいお店ないですか?(ナサケナイね)
面白いですよねー! 彼は「もっと早くから興味を持っていればよかった」とも言っていましたよ。そのほうが資格を取るなどの行動をもっと早く起こせたから。
私にとっては『安いお茶』の1種類しかなかった(笑)のですが、よいお茶も飲まなきゃダメだなと改めて思いました。
神戸あたりのお店、機会があれば伺っておきますね。