Valborg でピクニック日和

Folkets Park4月30日は Valborg(ヴァルボリ)でした。たき火を焚く春の祭り、ということですが、スウェーデン人にその由来を聞くと「スウェーデンの北方では元々、家畜をオオカミから守るために火を焚いていたらしいよ」とか「たき火をしながら歌を唄うよ」と教えてくれました。でもそれ以上はよくわからなかったのでウィキペディアを見ましたが、いまいちピンと来ないまま。

例年だとマルメでは伝統的に Pildammsparken という大きな公園で大掛かりなたき火を焚くようなのですが、今年は中止。ある記事によると、1956年から毎年ヨーロッパを挙げて開催されている大きな音楽祭・Eurovision が今年は数週間後にマルメで開かれるため、そちらに予算がとられてしまった、という裏事情があるらしい、、Valborg

その代わりにいくつかの場所でたき火が焚かれるとのことだったので、その中のひとつ Folkets park へ行ってみました。
20時過ぎに会場へ着くと、ピクニックしている人でいっぱい。ここのところまたグッと日が延びて21時を過ぎても明るいので、外で飲んだり食べたりしても全く問題ない時間帯です。ただかなり冷え込んでいましたが。
舞台ではエレキギター一本の伴奏という、ほとんどアカペラに近い状態でのコーラスが行われています。

Valborg

準備されていた薪が燃え始めたのは20時半頃だったでしょうか。気がつくと火が上がっていて、あっという間に大きなたき火となりました。皆で火を囲んだまま他には特に動きがなく、たき火と一緒に写真に収まる人がいるくらい。
次は誰かが火をくぐったりするのか、餅か何か焼いて食べるのか!?と新たな展開を待ち構えていたところ、一台の消防車が到着。

Valborg

2人の消防士が登場してホースで水を撒き、ハイ、終了〜……何気なく始まったたき火は、何事もなく終わってしまいました(汗)

翌日はメーデー。スウェーデンでも祝日です。前日と同じ Folkets park へ日中行ってみました。

Folkets Park

298_low実は公園名の『Folkets』はスウェーデン語で『人民』という意味で、ある意味メーデーにはもってこいの場所。Sveriges socialdemokratiska arbetareparti(スウェーデン社会民主労働党)のリーダーである Stefan Löfven氏の演説なども行われたようで、政党マークの入った風船が転がっていましたが、私が到着した頃には既にそれも終わり、Folkets park は昨日以上にピクニックだらけになっていました。あちこちでバーベキューの煙が上がっています。
日本でもそうだと思いますが、スウェーデンでもメーデーとは言ってもかつてのような労働者色は薄くなり、それよりも暖かくなるこれからの季節を真っ先に満喫しに来ている人のほうが多いようです。

Enighet Kendo Demonstration舞台では社会派っぽいボブ・マーリィの曲が演奏されたりもしていましたが、その一方でメーデーとは恐らく関係なく、私も所属している Enighet Kendo のデモンストレーションも行われました。日本では見たことのなかった『青空剣道』でしたが、観客にはかなりアピールしたようです。演武後、興味を持った人々が話を聞きにきていました。

それにしても、気付けばすっかり良い季節になりました。少しずつ緑が濃くなっていく辺りの様子を見ると、ついこの間までの寒くて縮こまっていた雰囲気とは180°違う皆さんの活動ぶりには納得がいきます。
でも結局私は、Valborg のホントのところはよくわからないまま。。暖かい季節の到来を慶びお祝いする日であると同時に、もしかしたら、メーデーという名のピクニック解禁日(?)の前夜祭なのかもしれない、というところで落ち着いています。

 

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