古き良きものに出会える街・Lund

Lundマルメから電車で10分ほど北東へ行くと、Lund(ルンド)という街に着きます。
ここはスウェーデンで二番目に古い歴史のあるルンド大学があることで有名ですが、街自体も魅力的で、古い街並が残っているせいか道も細いので車の通りも比較的少なく、落ち着いた雰囲気があります。

そんなルンドにある『Kulturen』は、なんと世界で二番目に古いという屋外博物館。Kulturen1892年にGeorg Karlin氏により創設されたのだそうで、古い民家など歴史的に残されるべき建築物が集められた興味深い場所です。
以前から行ってみたいと思っていたのですが、つい先日『Folkmusikens dag』(民族音楽の日)というイベントが行われたのに合わせて訪れてみました。

当日はあいにくの小雨。例年の Folkmusikens dag には屋外で演奏したりダンスしたりするそうなのですが、残念ながら屋内での開催となりました。

Folkmusikens dag

Folkmusikens dag は、民族衣装を着た方々による民族音楽の演奏から始まりました。女性の衣装は白いシャツにベスト、黒くて長いスカートにカラフルなエプロンを付けるのが特徴のようです。

しばらくすると、踊り手の皆さんが登場。演奏者よりもさらにいろいろなパターンのある衣装を身につけています。人によって思い思いの格好をしていて、とても可愛らしい。昔の “晴れの日” はこういう感じだったんだろうな、と想像できます。

Folkmusikens dag

Folkmusikens dag……と思ったら、羽飾りの付いたシルクハットを被っているのが花婿さんで、きれいなリボンがたくさん付いた冠のようなものを被っている女性が花嫁さんという設定のようです。

踊りが佳境に入った頃、未婚らしき男性達が中央へ出て来ました。その中心にいるのは、シルクハットの花婿さん。周りを囲んでいる男性一人ずつと手をつないで、ぐるぐる回ります。
ひととおり回転しすっかり目が回った花婿さんは目隠しをされ、被っていた帽子を未婚男性の中の一人の頭に被せました。その後花嫁さんも同じく未婚女性達にぐるぐる回され、やはり最後に目隠しをされた状態で被っていた冠を未婚女性の一人に乗せてダンスは終了。

Folkmusikens dag

現代の結婚式で花嫁さんがやるブーケトスのようなものでしょうか??

花嫁さんはその後既婚の女性達に囲まれ、断髪式(のつもり。実際には切っていません)。どうも結婚すると女性は髪を切り、頭に布を巻くことになっていたようです。

Folkmusikens dag

……で、晴れて夫婦となりました。

この日は博物館内の至る所で演奏とダンスが行われていて、民族音楽に浸るにはもってこいの一日。音楽に聴き入っていたらすっかり時間が経ってしまい、見てみたいと思っていた屋外展示場の建築物は駆け足で見て回ることになってしまいました。

Kulturen

それでもやっぱり味のある建築物は面白い! 建物そのものだけでなく、内部に置かれている小物に至るまで建物が使われていた当時の様子が再現されていて、とても興味深い展示となっていました。
近いうちに再訪して、改めてじっくりと見てみたい博物館です。

 

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