Pfand でリサイクル & クリーン

Bierdosenよくできているなあ、とドイツで思うことのひとつは、リサイクルシステムです。スウェーデンでもほぼ同様に行われていました。
これは素晴らしい。なぜ素晴らしいのかというと、街がきれいになるからです。

特に空き瓶、空き缶、空きペットボトルの類いのリサイクルは見事。それらが道に落ちていようものなら、どこからともなく人が現れて回収してくれるので、街はクリーン。
きれい好きの人が掃除してくれる、ということではありませんよ。それらの落とし物はお金と同じ価値があるから、必要な人が持っていってくれるのです。

例えば、スーパーなどで50セントの水を一本買ったとします。売り場の値段表示は『50セント』となっていても、レジではペットボトル代とし て15セント上乗せされて65セント払うことになります。要するに、その水を買った人が容器の保証金(=Pfand(プファンド):デポジット)も支払うシステム になっているのです。

Leergutannahme
Leergutannahmeもちろん後日、そのような飲み物を売っているお店へ容器を返却すれば、払ったプファンド分のお金は返ってきます。
またスーパーに設置されている回収機(上写真)へ返却した場合は、プファンドの金額が印字された紙が回収機から出てくるので、買い物の会計をする際にその紙をレジで渡すと、支払い金額から印字されている金額(プファンド分)が差し引かれます。
つまり瓶などの容器を、返却という形でリサイクルのルートに乗せれば、それがお金になったり買い物ができたりするという訳です。

プファンドはどのくらいの金額かというと、例えば通常のビール瓶ならどの大きさでも8セント(約11円)。このビールをケース買いすると、ビール瓶20本+ケース込みで3.1ユーロ(約421円)のプファンドがかかります。
Leergutannahme蓋に金具(Bügel)のついているビール瓶や水やジュースの瓶(ガラス、ペットボトル)は、少し高くて15セント(約20円)。
缶ビールなどの缶は最も高い25セント(約34円)。ドイツでは缶ビールよりも瓶ビールのほうが飲まれていますが、その理由のひとつは恐らくこれじゃないでしょうか。バーベキューをしながら皆で缶ビールを飲んで、酔っぱらった勢いでそのまま缶を捨てたら、3本で約100円捨てるのと同じですからね。
逆に、外で何かを飲んでも容器をポイ捨てせずに持って返るのでゴミが増えない、という利点もあると思います。

Alteglas Sammelstelleちなみにワインや瓶詰めなどの瓶は、基本的にプファンドはありません(稀にプファンドがあるものもあります)。でもそのような容器をリサイクルしないということではなくて、街のあちこちに設置されている回収ボックスへ各自捨てて、リサイクルに回します。
瓶の色(透明、茶色、緑)ごとに回収できるように、3種類のボックスが用意されています。
それらと併せて、古着などの衣類を回収するボックス(右写真・右端)が設置されていることもあります。
Gelber Sackその他、プラスチック(左写真。Gelbe Sack:ゲルベザック(見た目どおり『黄色い袋』の意)に入れて出す)、紙、生ゴミなどは分別して回収されています。

日本でもビール瓶の保証金制度はありますが、それだけでなく、ドイツやスウェーデンのようなプファンドのシステムを導入したら、行楽地などももっときれいになるかもしれませんね。

 

Pfand でリサイクル & クリーン」への2件のフィードバック

  1. mariko

    こんにちは。このシステムは良いですよねー。ポイ捨てしなくなるでしょうし、ボランティアで拾ってもちゃんとお金になるならとっても得しますね。
    私の町内会では、新聞、雑誌、段ボール、ビン・缶などのリサイクルするものを、月に1度回収して、その収益を町内会の行事の時に使っています。例えば新年会でゲームをして、その景品にあてたりします。だいたい1年で4万円くらいになっているようです。学校でもそのようにして雑費収入を得たり、個人でも「チリ紙と交換します」の業者さんに出して、粗品と交換しています。
    やっぱり何かもらえるとリサイクル運動のモチベーションが上がりますね!

    返信
    1. masblo 投稿作成者

      marikoさんの町内会でのリサイクル活動も、とっても良いですね。私も見習って、日本においてもより有意義なリサイクルを目指したいと思います。
      それにしても年間で四万円とは、ばかにできない金額ですね!

      返信

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