スウェーデンに住んでいた二年前、一度だけStockholm（ストックホルム）へ行ったことがあります。短い滞在でしたが、旅先ではいつも現地の酒を飲むことにしている私は、このときもそれを忘れませんでした。
訪れたのは、ストックホルムの Slussen（スルッセン） 駅近くにあるビアバー『Akkurat』（アクラ）。1995年開店。スウェーデンだけでなくドイツやベルギー、イギリスなど諸外国の樽生ビールも多数揃っており、地ビール好きにはたまらない場所です。

二ヶ月程前に再度ストックホルムを訪れる機会があり、まずはアクラで一杯。相変わらず多くの人で賑わっています。
酒類は何でも高いスウェーデンでは仕方のないことですが、ビールの値段は高め。これはどの店もそうでした。日本の地ビールと同じ位の値段ですが、今回は酒類が抜群に安いドイツからの訪問だったので、余計に高く感じました。隣に座っていたドイツ人は、一杯だけ飲んで帰ったようです（笑）

人通りの多いエリアに向かって歩いていくと、小さなビアバーがありました（左写真）。
ここは Omnipollo（オムニポロ）という醸造所が営業しているお店。醸造開始は2011年ですが、前回ストックホルムを訪れた2013年当時は、このバーはなかったような気がします。

友人によると、ストックホルムあたりでは最近地ビールを飲めるバーが増えているとのこと。もしかしたらこちらも、そんな流れに乗って開店したのかもしれません。
タップは10あって、繋がれているビールの種類はバラエティーに富んでいます。この日は、Rustic pilsner、Belgian style pale ale、Lemonade pale ale、IIPA、 Vanilla waffle wheat ale、Milk Stout 、IPA等々といったラインナップ。
伝統的なスタイルに捻りを加えたものや、アメリカ風のものが多く並んでいて、いかにも今時といった感がありましたが、普通に美味しくいただきました。ドイツの伝統的なビアハウス（醸造所が営業しているレストラン）では、こんなに様々な種類のビールが並ぶことはまずないので、まるで久しぶりに日本のビアバーにいるような気がしましたね。

その後も友人に案内してもらって、一緒にいくつかの店を巡りました。
地ビール好きの友人はIPAが好きだと言っていましたが、たぶんそんな人が多いのでしょう、今回飲み歩いた限りでは、ホップの効いたアメリカ寄りのビールが多いような気がしました。また、いろいろな地ビールやお店が続々と現れているところを見ると、日本の地ビール界と少し似ているような印象も受けました。

一見、そんな風潮とは関係のないようなビアホールも訪れました。
100年以上の歴史を誇り、趣のある Restaurang Kvarnen（レストラン・クヴァーネ。下写真）。

店内を通り抜けて奥へ進むと、なんとチェコビールとチェコ料理が味わえる別の店 Hospodské Dvere が現れました。この店も最近出来たようです。やはり流れが来ているんでしょうか。
とりあえず Pilsner Urquell（ピルスナー・ウルケル）を一杯。

実は、2013年にスウェーデンのビアフェスで味わった地ビールは、全体的にまだ発展途上といった感じで、正直なところあまりピンと来ませんでした。
でも今回ストックホルムで味わった地ビールは、どれもまずまず美味しくて、二年前とはかなり状況が変わっていることに驚きました。
これからも、もっと美味しくなっていくことでしょう！　ただ値段はもう少し安くして欲しい！　期待しています。