Glück auf! Schalke(シャルケ)04

Vertins-Arenaドイツ人の友人に、Schalke 04(シャルケ 04:ドイツ・ブンデスリーガのサッカーチーム)の熱烈なファンがいます。
シャルケ 04の本拠地である Gelsenkirchen(ゲルゼンキルヒェン)から程遠いGöttingen(ゲッティンゲン)に住んでいるにも関わらず、彼はシャルケのシーズンチケットまで持っているという熱の入れよう。私達が知り合った頃も、早速『ウッシー』の話で盛り上がりました。
ウッシーとは、現在シャルケに所属する内田篤人選手のこと。『Uchida』はドイツ人が読むと『ウシダ』(これでは既に別人ですが)となるようで、こう呼ばれています。
2月下旬、彼に頼んで一緒にアレーナへ連れて行ってもらいました。

Vertins-Arena
Der Bergmannslied und Karteゲッティンゲンから試合が行われる Veltins-Arena(フェルティンス・アレーナ)までは、車で4時間ほど。
「これを練習しながら行こう!」
彼から渡されたのは、シャルケ 04の応援歌のプリント。シャルケのCDまでかけ始めました。
この応援歌の曲名である『Glück auf(グリュック・アウフ)』は、炭鉱で交わされる挨拶の言葉です。ルール工業地帯に位置するゲルゼンキルヒェンは、以前は炭鉱町として栄えた場所。この辺りでは、サッカー観戦は元々炭鉱夫達の娯楽のひとつでした。チケットにも炭鉱夫をイメージした写真が載っており、『世界で最もイケているクラブへようこそ』『S04がここに君臨』などと書かれています。

ゲルゼンキルヒェンが近づくにつれ、シャルケファンをどっさりと乗せたバスも見掛けるようになりました。
アレーナの駐車場に着くと、シャルケファンの層の厚さを物語るかのように、ドイツの各方面からの車が停まっています。よく見ると、ナンバーの末尾が『504』の車があっちにもこっちにも。
「あれはね、『S04(シャルケ 04)』を模しているんだよ、5がSに見えるからね(笑)。僕の車のナンバーは、シャルケができた年と同じ『1904』だけど(『シャルケ 04』の04は、この年号から取っている)。」……さすがは熱狂的ファン。Veltins-Arena
友人が苦労して取ってくれた席は、本日の対戦相手 VfB Stuttgart 1893 のサポーター達のすぐ隣でした。一席41.5ユーロ。残念ながら、内田選手はリハビリ中のため出場していませんでしたが、会場は試合前から熱気に包まれています。
車内で練習してきた応援歌をアレーナ全体で大合唱し、試合開始。

Veltins-Arena観客同士の衝突を防ぐ為か、シュトゥットガルトのサポーター達は透明の板に囲まれた狭い空間(写真右端)に押し込まれています。しかもピッチ側の透明板にはマフラーなどを貼っているので、たぶん彼らからは全く試合が見えないはず。それでも大声を張り上げ、旗を振り回しながら応援しています。
その旗が、私のすぐ横に座っていたシャルケファンの男性の頭に降り掛かってきたから、さあ大変。怒ったシャルケ側はその旗を掴み、シュトゥットガルト側はプラカップに入ったビールを彼に向かって振りかけてくる始末。即座にセキュリティーがやってきて、試合終了まで透明板の周りに張り付いていました。

Veltins-Arenaハーフタイムの間に、ビールと食べ物を仕入れに行きました。
まず『Knappenkarten(クナッペンカルテン)』と記されているボックスへ行き、専用のプリペイドカードに10ユーロ以上のお金をチャージしてもらいます。アレーナで飲食物を買う場合、このカードでしか購入できないので要注意。
ビールは、アレーナ名に冠されている『Veltins』(フェルティンス。ドイツの大手ビール会社)のピルスナーだけしかなかったのでガッカリしたのですが、意外と味は悪くありませんでした。『スタジアム地下にはフェルティンス所有の巨大なビールタンクがあり、そこからつながっているビール用パイプラインがスタジアム全体に張り巡らされている』(ウィキペディアより)ためかもしれません。
Bier und Schnitzel食べ物も、Bratwurst(ブラットヴルスト:焼きソーセージ)2.7ユーロ、Schnitzel(シュニッツェル:薄いトンカツ。左写真)3.9ユーロと、アレーナにしては高すぎない値段設定。
売店と同じくらいトイレもたくさん設置されており、好印象でした。

「たった5分の差で1時間以上帰るのが遅くなる」との友人の判断で、試合終了5分前にサポーター席に座っていた友人と外で待ち合わせて車に乗り込みました。駐車無料なのはありがたいですが、14000台分もある駐車場に停まった車が一斉に帰るとなると、大渋滞が起きるに決まっています。
さて試合結果のほうは、シャルケが前半に先制点をあげたものの後半シュトゥットガルトが一点入れ、結局1–1。私としては、本場ドイツでサッカー観戦ができただけで大満足だったのですが、シャルケファンの友人は全く納得がいっていない様子。
静まり返った車に揺られて、ゲッティンゲンまで帰りました。

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