普段の日曜日はスーパー以外のほとんどの店が閉まっているマルメですが、「年に一度、12月23日(クリスマス直前の日曜日)だけは開いているのよ」と、あるスウェーデン人が教えてくれました。
実際に23日(日)に街へ出掛けてみると、聞いていたとおり雑貨店などが開いていました。開いているといっても12時〜16時などの超短時間営業です。それでもいつも開いていない店が開いているので、街がとても賑わっている気がしました。クリスマスイヴ前日なので、駆け込みでプレゼントやパーティーグッズを調達している人が結構いたようです。
翌日の24日(月)は、マルメにある教会・S:t. Petri(サンペトリ教会)で行われるミサに参列させていただくことにしました。
その前に街で買い物をして、と軽く考えていたのですが……街へ行ってみるとどの店も閉店。もちろんクリスマス当日の25日も閉店。かろうじてスーパーだけが時短営業。酒飲みにちっともやさしくない酒屋・Systembolaget(Systembolaget についてはこちらの記事をご参照ください)ももちろん休みで、次の営業日はなんと27日(木)との貼り紙が! お陰でクリスマスビールを買い損ねてしまいました、、
広場にあった『サンタさんと会える特設ステージ』もすっかり解体され、クリスマスマーケットもクリスマス直前にして全部閉店。
街を歩く人の少ないことと言ったら。。クリスマスイルミネーションだけが光り、かえって虚しい雰囲気。写真は夜中じゃないですよ、24日の午後5時頃です。
マルメ(スウェーデン、とも言えると思います)の外向きのクリスマスは、12月23日までだったんですね。街を賑やかすだけのお遊びはそこまでで、クリスマスの本番である24、25日は、恐らく皆さん家族団らんでクリスマスを祝うのだと思います。
22日や23日に大きな鞄を持って帰省するらしき人も見掛けましたし、私が住んでいるアパートも、35世帯前後あるうちクリスマスに部屋の明かりが着いていたのは全体の三分の一にも満たないほどでした。マルメから実家に戻っている人が多かったんだと思います。
24日はテレビ番組もクリスマスを祝う家庭仕様で、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂で行われているミサの様子が生中継されていたり、クリスマス特番もいろいろとあったりして、まるで日本の大晦日そっくりでした。
……というわけで、来年あたりマルメへ旅行してみようかな、とお考えの方には12月24、25日の滞在はお勧めしません。クリスマス直前までのシーズンを狙ってスケジュールを組んだほうがよいでしょう。
ところで24日に参列した S:t Petri でのミサですが、地元の方らしき人々が多く集まって行われました。神父さんのお話の合間に参列者による賛美歌の合唱、それにテノール歌手が熱唱する賛美歌が入れ替わり立ち替わり入り、高揚感がありながらも粛々と進んでいきました。賛美歌は全てパイプオルガンの伴奏付き。予め賛美歌の楽譜が配られたので、私ももちろん熱唱しました。
けれども実は、私はクリスチャンではありません。でもそんな私でさえ「クリスマスって素晴らしい!」「賛美歌で自分も参加できてよかった!」というような感情があふれてきて、テノール歌手が最後の歌を唱う頃には感動で思わず目がウルッっと……それほどよい雰囲気でした。ミサの構成ってよくできてるなあ、と感心もしましたが。
ミサが終わり退出する際には献金をし、出口で神父さんが握手と共に「God Jul (Merry Christmas) !」と声を掛けてくれます。これで私は、2013年を明るく迎えられそうな気持ちになりました。
早いもので2012年が暮れようとしています。
2013年はすぐそこ。皆さま、どうぞよいお年をお迎えください!