1月のある寒い日、Malmö（マルメ）からバスで40分ほどの位置にある Lomma（ロンマ）へ行きました。
ここに魚料理専門の店があることを知り、以前から行ってみたいと思っていたのです。でも、近所のスーパーへ行っても日本人の胸が高鳴るような魚は並んでいない（こちらの記事をご参照ください）、というのは最早常識レベルなので、ちょっと半信半疑での出発。

ロンマからほど近い Barsebäck には以前、原子力発電所がありました。でも原発に依存しないと決めているデンマークから近すぎるため、どうもデンマーク政府から圧力がかかったらしく、2005年に閉鎖。その後、ロンマなど付近の街を含めて再開発が進んでいるようです。

この日は快晴だったのですが空気が冷たくて、海へと続く河口もカチンコチン。

その凍った河口の近くに目的の店『Fiskboden』はありました。ここは半分が魚屋、半分が定食屋（？）という造り。実は姉妹店がマルメにもあるようです。まだ行ったことはありませんが。

休日だったせいか、店内は地元民らしき家族連れでいっぱい。そんな中にひょっこり入ってきたアジア人のことを、子ども達は遠慮もなしにジロジロと見ること見ること。いかにこの辺りには生粋のスウェーデン人が多く、移民が少ないかがわかった瞬間でした。

メニューを見ると、Makrill tallrik（サバプレート）、Sill med mos（ニシンとマッシュポテト）、Lax-eller skaldjursbiff（サケまたはシーフードのステーキ）などが並びます。Bläckfisk は何の魚かわからなかったのですが、後で調べてみるとイカのことでした。そういえばイカって、こちらでは冷凍ものしか見たことないですねえ。タコに至っては一度も見たことがありません。

その左隣のメニューに目を移すと、なんと『ハンバーガー』でひとつのカテゴリーになっている。魚屋でハンバーガー。しかも店の売りらしい。これに挑戦することに決めました。

写真手前が本日のランチ（2種の揚げた白身魚とポテト。115クローナ＝約1500円）、奥がニシンバーガー（59クローナ＝約760円 ）。やっぱりスウェーデンでは、魚はお高めなんですね。。
どちらの料理も濃すぎず食べやすい味付けで、おいしかったですよ。バーガーのニシンはどんな状態で挟まっているのか見てみると、小麦粉をはたいて素上げしたような感じでした。

ふと周りの方が食べている魚料理を見ると、みーんな揚げるか焼くかだったような、、
魚の定食屋に来て改めてわかったのは、パンが主食だと魚料理のバリエーションに限界があるってこと。煮魚とか干物や練り物、冬の定番である鍋、ましてや刺身なんかパンに合いませんよね（汗）
魚が高いから、スウェーデンの皆さんは「パンに合う魚料理を考えてみよう」なんて気も起こらないのかもしれません。失敗したくないし。

帰りがけに魚屋部門に寄って、脂ののったサケを購入。甘塩で焼いて、ご飯に味噌汁でいただきました。